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乗鞍山岳信仰の歴史探索ツアー・・・。

このブログ、「歴史探索ツアー」とは、地図や昔の見聞には載っている
のだが、山の奥深くや廃れてしまって入る人もいなくて、ターゲット
もすでに存在しているのかも分からない・・・、でも、そこには歴史の
「跡」が残っている!、そんな乗鞍高原にまつわる「歴史の史跡」を探索
して考察していこうと言うモノです~・・・。

今回のターゲットは再び、「乗鞍龍神伝説」と「乗鞍山岳信仰」です・・・。
「乗鞍龍神伝説」とは、乗鞍岳には龍神様が住んでいるという伝説で、
頭は乗鞍岳山頂の権現池にあり、胴体は乗鞍高原から松本平にあり、
心臓は乗鞍高原内の「御池」の池の真ん中にある「祠」らしく、尻尾は
諏訪湖にまで繋がっている!という伝説です・・・。


今回は、その一つである長野県側の「山岳信仰」を伝ってみました・・・。
で、今回行った先は、国道158号線にある「大信州」という日本酒の
酒蔵の裏手にある、「神明社」の一つです~。
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「神明社」とは、「天照大神や伊勢神宮の神様を祀った神社」とされて
います。長野県では仁科神宮や麻績村の神明社があります。しかし、
ここの「神明社」は、同じ松本市島立地区にある「沙田神社」の分霊を
祀った場所らしいです。1724年に書かれた松本藩の地誌「信府統記」
には、この「沙田神社」のことを「神明」と記載されているらしいです。
なのでこの島立地区には、いくつかの「神明社」という神社のような
場所(祠)があるのです~・・・。


「龍神伝説」は、僕たちの乗鞍高原だけにあるのではなく、諏訪大社に
も同じように、諏訪から松本平を経て乗鞍岳に伸びて竜神様が住んで
居られる!という伝説があるのです!!乗鞍高原と諏訪大社の両側に、
全く同じような話の龍神伝説があるという事は、とても面白くて興味
が湧いてきませんか?!・・・。そして、「龍神伝説」は、「山岳信仰」や、
「水路」という形で残ってきているのです。今回は、その「山岳信仰」の
面から、修験者が歩いた道としての「龍神伝説」を少し追ってみたいと
思います・・・。

そして、僕たち長野県側の松本平での、古来の時代の「山岳信仰」では、
今も昔も松本平から見える山で一番奥に聳える白い山は、乗鞍岳です。
なので、昔の松本平での「山岳信仰」の対象となった山は、この乗鞍岳
なのです!! 昔の修験者の人達は乗鞍岳の事を、「位山」とか、「御嶽」
と呼んでいたようです。乗鞍岳と呼ばれるようになったのは、ずっと
後のことなのです・・・。 そして、乗鞍高原にある「梓水神社」の建立は
867年で、もうその頃から松本からの山道もあったようですし、鎌倉
時代には「鎌倉街道」という道も造られたのでした。その昔の修験者達
が諏訪大社から来て乗鞍岳へとしてと修行登っていたらしいのです・・・。
そして諏訪大社と乗鞍岳(乗鞍高原)の間には、昔は、「祠」がいくつも
並んでいて、彼らはそれを伝って来たという言い伝えがあるのです・・・。
その諏訪大社と乗鞍岳の間にポツポツと作られた「祠」が繋がっていき、
修験者の歩いた道が「龍神伝説」になったのではないか?と思うのです!

なので、松本市内を車で走っていると、いくつもの「祠」がありますし、
松本市の神社の祀神も諏訪大社とのつながりがあるのが多いのです・・・。
僕達の推論を過ぎないのですが、今回の「神明社」もその祠の一つかも
知れません・・・。


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この「神明社」には、神社のような拝殿~本殿はありませんでした・・・。
この画像の小さな建物の中にたぶん祠があるのだと思われます・・・。
敷地は小さな神社ぐらいはあるのですが、数個の石仏などと、この
祠だけでした・・・。何だかとても寂しい感じでした・・・。


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祠の建物の西側には「御嶽座大権現」と掘られた石碑がありました。
この石碑は、どれぐらい昔からここに立っているのでしょうか?!
大分古いように見えますが・・・。

「御嶽大権現」と言うと、現在は乗鞍岳の南にある御嶽山の事ですが、
この場所からは御嶽山は見えません!!この石碑の西向きに見える
のは、真っ白な乗鞍岳なのです!! なので昔むかしの松本平では
「御嶽大権現」と言えば=乗鞍岳の事だったらしいと言う事です・・・。
昔の修験者の人達は、この場所から乗鞍岳へと修行のために歩いて
いったのかなぁ~・・・と、僕はこの石碑を見ながら想像していたの
でした・・・。


今回のこのテーマでの「歴史探索ツアー」は、次回、同じ島立地区に
ある、核心の「沙田神社」(いさごだじんじゃ)へと
続きますっ!!・・・
乞うご期待~~~。



by springbk2 | 2020-04-29 07:42 | 歴史探索 | Comments(0)