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夢の裏銀座、縦走登山!!(Day 2)

2日目の早朝・・・、トタン屋根をバタバタと猛烈に叩く音と、まるで
ジェットコースターのようなゴオォー!!という爆風のような音が
鳴り響いていて、目が覚めた・・・・。まさか?!、まさかの、、、
暴風雨である!!・・・。

画像は烏帽子小屋の玄関なのだが、左の窓に雨粒が付いているのが
分かるだろうか?! 豪雨と横殴りの爆風に、ただ呆然とするしか
無かった・・・。
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2日目の天気予報は「曇り/晴れ」だったので、朝から暴風雨なんて想像
していなかった・・・。2日目は早朝4時に起きて5時出発の予定だったの
だが、少しでも濡れたくはないのでスタートを遅らせる・・・。5:30・・・、
6:00・・・、それでも大雨は一向に小降りになってこない・・・。そして、
これ以上遅らせると、この日の予定である三股蓮華まで辿り着けない
かも?という不安もあって、この大雨の中意を決して、エイヤっ!
6:30に出発して行ったのであった~・・・。


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右から横殴りの暴風雨のせいで、小屋を出発して僅か5分も立たない
ぐらいで、僕達はもう全身ビッショリに濡れてしまった・・・。オマケに
雨が予想よりも冷たくて、メッチャ寒かった・・・。動くと暑くなって
汗かくと不快になるからと思ってインナーを薄いヤツにしたのが仇に
なってしまっていた・・・。でも、もうこんな大雨の中バックパックを
開けて着替えることなんて出来ない!! しかし、低体温症になって
動けなくなると即遭難になってしまう・・・。僕達はギリギリの選択の
狭間で、ただひたすら真っ白な暴風雨の中を次の野口五郎小屋へと
向かってガシガシと歩いていったのであった~・・・。写真では、あの
暴風雨の雨と強風が伝わらないのが、とても残念ダ・・・。


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雨風と寒さにひたすら耐えて2時間半歩き続けて、やっと野口五郎小屋
へと何とか辿り着けた・・・。途中で動けなくならなくて本当に良かった。
この野口五郎小屋にて休憩させて頂き、熱いコーヒーも飲んで何とか
回復することが出来たのであった~・・・。ちょっとヤバかったですぅ・・・。
野口五郎小屋の方、パトロールの方、ありがとうございました。

ここで、濡れたインナーを少し厚手のモノに交換して、また僕たちは
先を急いだのであった・・・。この2日目が一番歩く距離も時間も長くて、
タイヘンなのだ。だから少しでも早いウチに先へ進んでおかなければ
ならないのである・・・。


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小屋を出て少し登って行くと、スグに野口五郎岳の山頂に到着出来た。
この辺りから、ようやく雨が小降りになってきていた・・・。修羅場は
過ぎ去ったのだった!・・・。

野口五郎岳山頂では、ホワイトアウトな霧雨で真っ白!!本当に何も
見えなかった・・・。残念~~。


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その後も雨は降ったり止んだり・・・。そして景色も少し見えてきたり、
真っ白なホワイトアウト状態になったりを繰り返した。でも少しずつ
遠くの山の景色も見えてきていて、明らかに少しずつ回復してきている
のが感じられていた・・・。

そんなホワイトアウトな中を、僕たちは何回登って下ってを繰り返した
のか?分からなくなる程アップダウンをしていった・・・。そして真砂岳の
山頂がどこなのか分からず通過していった・・・。


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そして、何度登って下ってを繰り返したのか?、これは地獄まで続く
ホワイトアウトのアップダウンなのか?!と思った矢先、やっとこさ
水晶小屋に到着することが出来たのであった~・・・。しかし、水晶岳も
真っ白なホワイトアウトなタイミングだったのであったぁ~。残念~!

でも、とりあえず水晶小屋まで無事に辿り着く事が出来たのであった!
2日目の行程は、これでもう半分ぐらいのトコロまで来る事が出来ていた
のだ・・・。朝の烏帽子小屋のスタート時は、どうしようか?!このまま
ブナ立を引き返して帰ろうかと思っていたのだが、来れて良かった・・・。
そして、ちょうどランチタイムだったので、水晶小屋で簡単なランチを
頂いたのであった~。1日何時間も歩く登山では、カロリー補給は本当に
大切なのである。


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真っ白なホワイトアウト状態だったので、水晶岳山頂へ行くのを断念。
ワリモ岳から~鷲羽岳へと向かって行ったのであった・・・。本当なら
バックに水晶岳が聳えているハズだったのだが、何も見えなかった・・・。

この先も、またず~~っと稜線のアップダウンを繰り返していく・・・。
そのアップダウンが、ボクサーのボディブローのようにジワリジワリと
僕たちのふくらはぎにダメージを蓄積していくのである。この真っ白な
何も見えないホワイトアウト状態も、僕たちのモチベーションをダウン
させていくのだった・・・。

でも、それでも!、僕たちは夢の瞬間を歩いているのだ!と自分自身の
心に鼓舞して、一歩ずつ幸せの瞬間を噛みしめていったのであった・・・。


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北アルプスの真っ白なホワイトアウトな稜線と言えば、やっぱり居た!
ライチョウさんである。お母さんと子供が3匹。登山道近くで、逃げる
こともなく、家族4匹でゆっくりとしていた。 この後も、ライチョウ
さんには何回も出会った~~。


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ワリモ岳を越えていき、2日目最後の鷲羽岳への登りになっていった。
ホワイトアウトなので、コレが最後の登りかどうかも分からないの
だが、たぶんこのピークが鷲羽岳だろうと思って登って行った・・・・。

空は少しずつ明るくなってきている。この日はココまで全部の山頂で
ホワイトアウトの真っ白状態だったのだ・・・。最後の鷲羽岳の山頂では
少しぐらい景色が見えるのか?!・・・。ちょっとでも見えてほしい!!
まるで祈るような気持ちで、最後の急登を越えていったのであった~。


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そして!、奇跡は起きた!!
こんな事ってあるのか?!と思う程、まるで奇跡のように、鷲羽岳の
山頂に登った瞬間に雲が途切れて、山頂ではまさか!の晴れになって、
青空と槍ヶ岳山頂、そして東側の景色が観れたのであった~!!!

登って来た自分達が一番驚いていた・・・。この日のここまでの修羅場を
抜けてきた苦労が一瞬で報われた瞬間だった!本当に感動的だった!!
不覚にも、神は本当に居たんだ!とか思ってしまった・・・。それぐらい
奇跡のように思われたのであった~。


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鷲羽岳山頂からは、槍ヶ岳も見えてきた!! この鷲羽池と槍ヶ岳の
景色も見えたのであった~!! この景色を見に、僕たちはここまで
歩いてきたのだ!! 槍ヶ岳の西鎌尾根からスゴい雲が流れてきていた
ので、槍ヶ岳山頂は何度も見えたり隠れしていたのだが、それでもこの
裏銀座ルートのフラッグシップ的なこの光景を見る事が出来て、本当に
良かったと思った!・・・。いつまでも見ていたい山岳景色だった。そして
いつまでもこの余韻に浸っていたいと思う、奇跡的に晴れた鷲羽岳山頂
なのであった~~。


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鷲羽岳山頂で何枚もの写真を撮ったりして、時間の許す限りゆっくりと
した後は、三俣蓮華山荘へと向かって下っていった。僕たちは、かなり
疲れていたので、約1時間のコースタイムの下りプラス5分ぐらいかけて
下っていった・・・。

途中、修復中の「伊藤新道」の分岐点の看板が設置されていた・・・。
この「伊藤新道」は、昔歩荷に使われていた登山道で、最近まで廃道に
なっていたのを、この三俣蓮華山荘のご主人たちが数年かけて修復を
されているのである。上級者だけが通れるようなテクニカルなルート
らしく、クラウドファウンディングであと数年で数箇所吊り橋を設置
されるらしい。今後に期待の秘境ルートなのである・・・。


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そして、三俣蓮華山荘に到着だ~! ここまで僕たちはあまり人には
出会わなかったぐらいの静かな縦走登山だったのだが、鷲羽岳山頂から
この三俣蓮華山荘には、大勢のトレッカーの人たちで溢れていたので
あった~。三俣蓮華はいろんなルートの拠点や分岐点なので、大勢の
人が集まっているのかな?と思った。


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三俣蓮華山荘の受付のお嬢さんは、何と!小学生ぐらいのカワイイ
女の子なのであった~。受け応えもシッカリとしていて、どこかの
観光案内所よりも10倍ちゃんとしている!と思ってしまった・・・。

これにはちょっとビックリなのであった・・・。オジサンである僕は、
もう夏休みなのかなぁ~?とか、この子は、このまま山女になって
山荘のご主人になるのかな?とか、勝手にいろいろ想ってしまった
のであった~~。


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そして!、テントを張る前に、他の何よりもまず!、鷲羽岳をバックに
とりあえずビールを一気に流し込んだっ!!・・・。

プシュッ!!
ゴクゴクゴクぅ~~
ぐあ゛ぁっ、最高!!

暴風雨を切り抜けてきて、ホワイトアウトの中何度も登って下ってを
繰り返して先に、突然のピーカンの鷲羽山頂! 500mlの缶ビールが
一瞬で喉の奥へと消えて無くなっていき、文字通り最高だった~!!


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その後、やっとテントを張ったのであった~。今回のニューウェポン!、
超軽量テントなのである。 詳細はまた、このブログで書きたいと思う。
2日目は、この三俣蓮華でテント泊なのだった~。


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そして、この日の夕方は、少し夕焼けが見られたのであった!!・・・。
三俣蓮華山荘は稜線にある小屋ではないので、日没の瞬間は見れない
のだが、それでも槍ヶ岳~北鎌尾根がオレンジ色に染まるのは感動的
で美しい瞬間だった~!!


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そして!、槍ヶ岳の夕焼けを見た後は、三俣蓮華山荘の「展望食堂」
さんで飲んだくれていくのであったぁ~・・・。

三俣蓮華山荘の「展望食堂」は、宿泊のお客さんの夕食後には居酒屋
やバーのようになるのである。山荘に宿泊している人はもちろん!、
テント泊の人たちも集まってワイワイしていた。僕たちはワインを
頂いてどんどん酔いが覚醒していき、夕焼けが過ぎたトワイライト
な夕暮れ空をいつまでも眺めながら、この日も夜が更けていったので
あった~・・・。


Day 3 へ、続くっ!!



Commented by pallet-sorairo at 2022-07-28 09:07
おはようございます。
いつも楽しみに拝見しています。
暴風雨の裏銀座、ご無事で何よりでした。
三俣山荘受付のかわいいお嬢さんは
小屋主・伊藤圭さんの娘さんだと思います。
すでにしっかり小屋のスタッフとしての役目を果たしてるんですね。
圭さんご夫妻の子育て、素晴らしいですね!
Commented by springbk2 at 2022-07-29 07:57
pallet-sorairoさん、ありがとうございます。
もちろん僕達も、三俣蓮華山荘のお嬢さんだと知っていますよ。
男の子もいて、いろいろ働いていたのがイイなと思いました。
今の子供達、もう少し親の仕事を手伝ったりして、仕事の楽しさや厳しさも感じてもいいのかなと思っていました。
by springbk2 | 2022-07-28 07:01 | アウトドア | Comments(2)