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小川山・涸沢岩峰群マルチピッチクライミング。

今年の残暑はメチャクチャ暑い・・・。いつもならお盆を過ぎたらもう
秋の風が吹いて涼しくなる乗鞍高原でも、朝晩は冷えるのだが日中
は陽射しが痛いぐらいで、ちょっと動くと汗が流れてくるぐらいに
暑いのだ・・・。そして、暑さに弱い乗鞍高原在住の僕達は、こんなに
暑いと身体がダルくて、アウトドアで登山やクライミングに行く気が
全く起こってこないままなのであった・・・。

しかし!、そんなダラデレ~な僕を見透かしてか、このタイミング
でまた今シーズンもNJさんから1本の連絡が入り、マルチピッチの
クライミングに行くぞ!という・・・。身体はダルいままだったのだが
このままでは9月がアウトドアに行けないまま終わってしまう!ので、
もちろん僕は即答でOK。お店を休んでクライミングにイッてしまった
のであった~・・・。

が、しかし!・・・、コレはNJさんのお誘いなのである! 甘い誘惑の
ようなお誘いではない!!・・・。これは、不甲斐ないクライミングを
続けている僕への、厳しくも優しいNJさんの「特訓」なのであった~。

小川山・涸沢岩峰群マルチピッチクライミング。_a0353718_10171451.jpg
今回向かったのは、今シーズンからいろいろ通っている「小川山」である。
今年は「小川山・クライミングガイドブック」を買ったので、小川山にある
クラッシックなルートに登りたいと僕は密かに思っていたのである・・・。
そして、ちょうどNJさんのお誘いとピッタリ合致した歴史的クラッシック
なルート、涸沢岩峰群2峰にある「廣瀬ダイレクト」へ向かったのであった。

廣瀬ダイレクト」。
まだ日本の、そして小川山のクライミングが黎明期な1979年に初登された、
小川山でも最初のマルチピッチルートである!・・・。そしてその当時ボルト
が打たれた難易度の高いゲレンデのスポートルートの概念を、新しい岩場へ
持ち込み登られており、当時最難のⅥ級グレードが付けられたルートである。
それまでの既成概念を打ち破って登られている歴史的なルートで、小川山が
日本のフリークライミングの聖地として日本中に広まる火付け役となった
記念すべき1本とされているのだ!!・・・。


小川山・涸沢岩峰群マルチピッチクライミング。_a0353718_10172268.jpg
1ピッチ目(5.10a)。NJさんのリードで「廣瀬ダイレクト」のクライミング
がスタートしていった。画像はフォローの僕。1ピッチ目からクラック、
スラブ、ダイクなど多彩なクライミングのルートで、グレード以上に
難しく感じる・・・。コレは僕が1ヶ月半ほどクライミングから離れていて
やっと再開したせいなのだろうか?・・・。


小川山・涸沢岩峰群マルチピッチクライミング。_a0353718_10172606.jpg
2ピッチ目(5.8)。いよいよ僕のクライミングだ。左側のハンド程の
クラックをハンドジャムを利かせて登っていく。クラックの大きさに
合わせたカムの選択がなかなか決まらず、ちょっと怖かった・・・。
まあ、それでもグレードは5.8なのでホールドが見つかるとサクサク
登っていけたのであった~・・・。


小川山・涸沢岩峰群マルチピッチクライミング。_a0353718_10173209.jpg
3ピッチ目(5.9)。交代でNJさんリードのピッチ。オーバーハングした
大きなクラックに取り付いていく・・・。コレでグレードは5.9。トラッド
クライミングはなぜかグレードが厳しい目についているのではないか?
と思うぐらいだ・・・。それでもNJさんはいとも簡単にクリアされていく。
もぅ本当にサスガなのである。


小川山・涸沢岩峰群マルチピッチクライミング。_a0353718_10173962.jpg
4ピッチ目(5.10a)。最後のピッチであり、この「廣瀬ダイレクト」の
ハイライトのピッチだ! 美しいハンドクラックが岩の上まで伸びる
ラインを登るルート。このハイライトのピッチを僕が登らせて頂いた。
前半は、少~しだけ前傾している。この出だしがとても怖かったので、
ムーブが決まらずになかなかテイクオフする事が出来なかった・・・。


小川山・涸沢岩峰群マルチピッチクライミング。_a0353718_10174165.jpg
それでも、一度テイクオフして取り付いてしまえば、後は登るしか
ないのである・・・。カムでフォールする恐怖に耐えて、ハンドジャム
をキメながら少しずつ登って行く。上部で数手ハンドジャムが上手く
決まらなかったトコロもあったけど、あとは快適に登っていくことが
出来たのであった~!! 怖かったけど楽しかった!!


小川山・涸沢岩峰群マルチピッチクライミング。_a0353718_10174335.jpg
一応、「廣瀬ダイレクト」ルート、4ピッチ、ヤリましたぁ~!!
涸沢岩峰2峰の山頂で記念写真。バックは仏壇岩ですね・・・。

先日ブログに書いた某所からサポートして頂いたスマートウール
のTシャツを、早速着てクライミングに行ってみたのだった~~。
Iwさん、どうもありがとうございました!!



その後、思ったよりもサクっと登れて予定よりも時間が余ったので、
NJさんが兼ねてから登ってみたかったという「ゲンコオ(5.10c)」を
登りに、隣の岩場「くまの洞窟」へと転戦していった。
小川山・涸沢岩峰群マルチピッチクライミング。_a0353718_10175054.jpg
ゲンコオ(5.10c)」は、くまの洞窟の岩場の一番上にあるため、下部の
ルートを登らなければ取り付きに辿り着けないのだ。なので僕達は最初、
「スラスラ・フェ(5.10c)」の2ピッチを登っていった・・・。

スラスラ・フェ(5.10c)」は、名前通りスラブルートである・・・。しかも
5.10cのスラブ・・・。何だか手ごわそうだ・・・。

1ピッチ目は、どこが取り付きか分からないぐらいに岩茸で覆われて
いて、誰も登っていないぐらいに落ち葉や苔で汚れてしまっていた・・・。
そんな岩を登るのが、メチャ怖かった・・・。


小川山・涸沢岩峰群マルチピッチクライミング。_a0353718_10175466.jpg
「スラスラ・フェ(5.10c)」の2ピッチ目。遠くからの見た目は美しい
スラブ状岩壁なのだが、ここもまた岩茸や苔でビッシリと覆われて
いたのであった・・・。なので、ホールドが何も無いスラブ状岩壁に
クライミングシューズの足裏のフリクションだけで立ち上がるのが
メッチャ怖かった・・・。結局僕は墜落するかもしれない恐怖に勝てず、
1テンションしてしまったのだった。まだまだメンタル弱いですぅ・・・。


小川山・涸沢岩峰群マルチピッチクライミング。_a0353718_10175754.jpg
そして、目的のルート「ゲンコオ(5.10c)」に、NJさんがトライだ!!
この「ゲンコオ(5.10c)」、数少ない最高の4つ星のルートなのである!
しかも、初登者が大岩あきこさん!、そして小川山クライミングガイド
ブックでも内藤直也さんが絶賛されているので、NJさんがトライして
みたかったらしい。

もちろん!NJさんは、サクッとオンサイト!! 本当にスゴいですぅ。


小川山・涸沢岩峰群マルチピッチクライミング。_a0353718_10180054.jpg
NJさんの後に、僕もオンサイト(フラッシング)トライだ!!・・・。
が、しかし僕は、ここまでの暑さのせいか、身体がとてもダルくて
上手く持ち上がらなくて、フォールぅ~・・・。フォールの時に腕を
打ち付けてしまったので、これで終了となってしまったのであった・・・。
5.10cなので登れるハズなのに、決めきれない僕が情けなかった・・・。


9月、チーム・スプリングバンクも秋のクライミングが少しずつですが
始まります。こんなヘタレなクライマーな「カフェ・スプリングバンク」を、
また皆さんよろしくお願いします~。乗鞍高原へ遊びに来たら、お立ち
寄り下さい。ご来店お待ちしています~~。



Commented by iwamoto at 2023-09-04 21:29
お久しぶりです。5日の夕方に乗鞍に行く予定にしています。
その日は温泉でゆっくりしたいので、6日に伺おうかと思っています。
楽しみにしています。
by springbk2 | 2023-09-04 07:01 | アウトドア | Comments(1)