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鷹見岩マルチピッチクライミング~。(その①)

僕は、今シーズン最後にマルチピッチ・クライミングをスッキリと
登って、ここ2年も続いた悪い流れのジンクスを払拭しようと思い、
僕はまたNJさんに連絡を入れたのだった・・・。そしたらNJさんから
返信は、僕が聞いたコトも無く知らない名前の岩峰のルートを提案
してきたのだった~!!・・・。

そのクライミングルートは、「鷹見岩・南山稜」というアルパイン的
なルートらしいのだ!・・・。NJさんのオススメのこのルートに僕が
乗らない理由は一つも無いので、今回はトポにも乗っていない謎?
のルート「鷹見岩・南山稜」へ、トライしに行ってきたのであった~。

鷹見岩マルチピッチクライミング~。(その①)_a0353718_20134669.jpg
「鷹見岩」は、マルチピッチの聖地である瑞牆山の少し南側に突き出て
いる岩峰だ。この辺りも岩峰がた~くさんあるのだが、アプローチが
とても遠いのでまだ未開拓のままたくさんの岩峰が残されているので
ある・・・。その中でも「鷹見岩」は、登山道からでも山頂に立てる大きな
岩で、「鷹見岩・南山稜」はそこに十数年前ぐらいにガイドの松原さんが
拓かれたクライミングルートなのである・・・。

まだ真っ暗な早朝4時に乗鞍高原を出発・・・。松本市某所でNJさんと
合流し、高速に乗って一路瑞牆山を目指して走っていく・・・。そして、
いつものクライミングで行く植樹祭の広場をスルーして、瑞牆山荘に
駐車し、アプローチを歩いていった・・・。落ち葉で登山道がどこだか
分からない程に埋もれた急勾配の登山道を登って行き、コルに出ると
瑞牆山がド~ンと見えてきた!! カンマンボロン、大面岩、大ヤスリ岩、
瑞牆山本峰も、ここからは全て見渡せるのだった・・・。


鷹見岩マルチピッチクライミング~。(その①)_a0353718_20135294.jpg
瑞牆山荘からは、瑞牆山本峰へと上る登山道から離れて瑞牆山荘の裏
から伸びる大日岳への登山道を上っていく。そして途中にあるこの看板
から鷹見岩の登山道を少し入った先にある薄いトレースを辿り、鷹見岩
の南稜の下部へとアプローチしていった・・・。この非常に薄いトレースは
クライマーでなければ絶対に見落としてしまうぐらいのトレースだった。


鷹見岩マルチピッチクライミング~。(その①)_a0353718_20135455.jpg
落ち葉に埋もれてどこがトレースなのか分からなくなった程薄~い
トレースを何とか辿っていく・・・。いくつもの岩尾根や沢筋などを
越えていき、まだか?まだか?!と思っていた時、やっと取り付き
の洞窟が見つかったのだった。この鷹見岩・南山稜へのアプローチは
トポが無いので、僕達でも迷いそうなぐらいに薄いトレースを何とか
辿るアプローチなのであった・・・。この落ち葉に埋もれたアプローチが、
鷹見岩マルチピッチの核心だったのかも知れない・・・。


鷹見岩マルチピッチクライミング~。(その①)_a0353718_20135957.jpg
それでも僕達は自分達の長年の勘(カン)だけを頼りに、何とか最初の
1ピッチ目の洞窟に辿り着けたのであった~・・・。そして、やっと!、
「鷹見岩・南山稜」の【1ピッチ目】が僕のリードで始まったのだった。

【1ピッチ目】はこの洞窟の中から始まった・・・。グレードは5.10cで、
僕の頭上に外へ抜ける穴があり、そこへ一段上るだけの簡単なピッチ
なハズなのだが、このクラックでの数手のトラバースが難しかった・・・。


鷹見岩マルチピッチクライミング~。(その①)_a0353718_20141158.jpg
【2ピッチ目】約40mのフレーク状のクラックのピッチで5.10bだ。
非常に長いクラックのルートをNJさんがリードされていかれたので
あった~! 最初の洞窟の穴から向こう側にあるフレークの場所へ
抜けるのも悪かったが、その後は傾斜の緩いスラビーなフレーク状
クラックで、そこも足はず~っとフリクション系なので僕には非常
にツラかったのであった・・・。もちろんNJさんはオンサイトだ!!
 


鷹見岩マルチピッチクライミング~。(その①)_a0353718_20141700.jpg
2ピッチ目のフォローの僕・・・。延々と続く約30m以上ものレイバック
クライミングの果てに、最後の5m程がホールドがほとんど無い感じの
イヤらしいスラブ!・・・。フリクションで足に立てず、スラブが苦手な
僕は落ちられないヒリヒリ感を感じながら渾身の力で何とかノーテンで
登ってイッたのだった・・・。

もう早くもココで腕のパワーを使ってしまったのが、この後のピッチで
吉とでるか?凶と出るのか?!・・・。(まあ凶だと思うケド・・・・。)


鷹見岩マルチピッチクライミング~。(その①)_a0353718_20142050.jpg
【3ピッチ目】上部の巨大なルーフを右に抜けていくピッチを、僕が
リードで登らせて頂いた・・・。グレードは5.8なのだが、ルーフの奥に
あるフィンガークラックを繋いで登るのに、また足ホールドが無くて
フリクションで登るので極小のカムをルーフクラックに決めて右へと
テイクオフしていくのだが、非常に怖いのである・・・。


鷹見岩マルチピッチクライミング~。(その①)_a0353718_20142379.jpg
そして、フットホールドが無いトコロにが風化しているザラザラの
脆い花崗岩で、その上で立つのが非常に怖かった!・・・。でも、まあ、
何とか僕もオンサイト・・・。マルチだと5.8でも侮れないのである・・・。


鷹見岩マルチピッチクライミング~。(その①)_a0353718_20142904.jpg
【4ピッチ目】さっきの巨大なルーフ岩と次の巨岩の間のチムニーだ。
ここを交代でNJさんがリードで登って行った。少し狭いチムニーへと
半身を捩じ込んで、プロテクションも取らないままに背中と手と足で
ズリズリと簡単そうに登っていかれたのであった~。

NJさんのクライミング技術の幅広さは、本当にスゴいと思うのである。


鷹見岩マルチピッチクライミング~。(その①)_a0353718_20143297.jpg
4ピッチ目を抜けていくと、いよいよメインウォールが姿を現してきた
のであった~!! このド真ん中に薄くスジのように伸びるクラックを
スラブを交えて登って行くのである!! 


その②へ、続くっ!!・・・・



by springbk2 | 2023-11-28 07:02 | アウトドア | Comments(0)