ノルウェー遠征BCスキーツアー！ (スキー滑走篇⑤-1)

僕達がノルウェー･ロフォーテン諸島に来てからの1週間程は、天気は晴れたり曇ったりしたが、何とかもってくれていたのだった。しかし、5日間毎日滑り、僕達がエリスカーティンデンで5本目のスキー滑走を成功させた後、ついに雪が降り積もってきたのだった！･･･。
車の周りもその周辺の山々も真っ白になっていった･･･。そして僕達はこのタイミングで、いよいよロフォーテン諸島を離れて、次の目的地であるリンゲン山脈へと向かっていったのであった･･･。

薄っすらとだが雪が降り積もって真っ白になった高速道路をレンタルの

タイヤの摩り減ったキャンピングカーで走るのがメチャクチャ怖かった･･･。

トラブルに次ぐトラブルだらけの旅だったのだが、僕の人生でも夢だった

ロフォーテン諸島に何とか来ることができて、5つの山に登って5本もの

シェプールを描くことが出来たのだった。そしてこの日、僕達は夢だった

ロフォーテンから去って行ったのであった･･･。

さらば！ロフォーテン。　達成感と寂しさがこみ上げて来る･･･。

ありがとう！ロフォーテン。　地球上で最も美しいと言われる景色は

本当で、凄まじい程の絶景だった！！

そして、この先僕の人生で再びこの地へと来る事はないだろうと思う。

さらば！！、ロフォーテン････。　夢だったロフォーテン。

僕達は夢の先を追いかけに行くのだ。

雪の中を1日中、キャンピングカーで、ひた走った････。そしてもう

すぐトロムソ地域という手前から、リンゲン山脈という地域まできた

所で脇道へと右折して、さらに細くなる道路をゆっくりと走って山の

方面へと向かっていったのだった。　そしてリンゲン山脈でターゲット

の山、｢ミダグサクスラ｣の登山口をやっと見つけて、真っ白な駐車場

に車を止めて停泊したのだった････。

そして次の日の朝も、雪が降り積もっていた･･･。車の周りで積雪5cm。

この日も停滞かな･･･と思っていたのだが、昼前から空が一気に明るく

なってきたので、このチャンスを逃すまいと一気にBCスキーの用意を

して、トレイルヘッドの駐車場からスキーにシールを貼ってスタート

していったのであった～･･･。

トレイルヘッドからスタートして、最初は針葉樹が密になった森の中を

ツアーコースのような道が伸びていた。　たくさんのトレースがあった

ので、それを辿って進んでいった･･･。

この時はまだ空は真っ白な曇り空･･･。しかし、時々雲の切れ間から

青空も見え隠れしてきていたのだった。　キャンパーの車の中で何も

しないでいるのはツマラないので、BCスキーをスタートさせたのだが、

ダメかなぁ？という不安と、僅かな期待が渦巻いていた･･･。

針葉樹の森を抜けてフラットな高台に出た。そしたら、雲の中に隠れて

いた山の姿が見えてきたのであった～！！僕達がリンゲン山脈で登って

滑りたい山！、｢ミダグサクスラ｣、標高1164mである！！

雲はどんどん流れていく。風は強そうだ･･･。しかし、だんだんと晴れて

きている！　僕達のモチベーションは一気に上ってきたのだった！！

昨日の積雪もあるので雪崩を警戒しながら、行ける所まで行こう！！

山の斜面に取り付いていくと、バックの山々もどんどん見えてきて、

僕達の頭の上も青空が一気に広がってきたのであった～！！

もうこの時には、僕のテンションは一気にMAXになってきていた！！

しかし、KM君のモチベーションは全く上ってこなかったらしい････。

何かが噛み合っていなかったのだろうか？！･･･。

前日に降雪があって風が強く一気に晴れた山の雪の斜面の状況は難しい。

僕達の数歩進むのに、雪の深い場所とカリカリのアイスバーンが交互に

くるので、シールで登るにもアイゼンで登るにもどちらも難儀する状況

だった･･･。僕は早々にアイゼンに切り替えてズボズボしながら登って

いった。

KM君はいけるトコロまでスキーにシールだったのだが、やはり凍った

アイスバーンではズルズルと滑って登りにくそうだった･･･。

空はもう紺碧の青空が広がってきていた！　そして向こう側の遠くには

フィヨルドの凍った海も見えてきていたのだった～！！　この景色は

またとても美しかった！！

登るたびに雲がどんどん取れてきて、急峻な山の景色もドンドン広がって

きた！！　ロフォーテン諸島のような海から突き出ているような景色とは

また違って、リンゲン山脈の地方は、山々の連なりが北アルプスのようで

また美しかった！！

｢ミダグサクスラ｣は上部に行けば行くほど斜面が急になっていった･･･。

そして、薄っすらと積雪した下はガリガリのアイスバーンで、アイゼン

が良く利いて上部は登りやすかった。

しかし、何度もニセピークが出現するので、｢あそこまで！｣と思うのだが、

その度に騙されて、最後は気分的にツラかったのであった～･･･。

それでも4時間弱ほど登ってきて、いよいよ｢ミダグサクスラ｣の山頂に

到着直前になってきた！！　最後の最後は、切り立ったナイフリッジを

トラバースしていき、四角い凍ったケルンのある山頂へと登っていった。

今回もヤリましたぁ！！

スタートは真っ白な雲の天気だったのだが、一気に青空が広がってきて

その青空がキープされたままの中、僕達は｢ミダグサクスラ｣(1164m)の

山頂まで辿り着くことが出来たのであった～！！

山頂からの景色とスキー滑走は、その②へ続く！！