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乗鞍岳、中洞権現尾根、登山。(その①)

乗鞍岳の岐阜県側には、剣が峰からず~っと続く「千町登山道」という
いにしぇの古道があるのです。昔むかしの修験者の人たちが千町尾根
を辿って乗鞍岳の大日岳(奥の院の事)へと登っていた、いにしえの道
なのです・・・。その千町尾根には枝尾根がたくさんあり、それそれが
どこかの集落へと続いています。今回僕達は、野麦峠から上がって→
その千町尾根へと続く「中洞権現尾根」を、登ってみたのでした~。

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昔むか~し、その昔、乗鞍岳が宗教的な信仰の山だった頃のこと・・・。
「上牧太郎ノ助」さんという人が、明治29年から岐阜県の旧朝日村の
青屋地区から~乗鞍岳・大日岳まで続く登山道を切り拓かれました!
そして、道中の安全祈願のために88か所に2体ずつ石仏を安置された
のです!・・・。それがこの「千町尾根登山道」なのです~!! その後、
乗鞍岳の登山は、畳平への車道が出来て、現在の肩の小屋側からの
登山道が整備されたのでコチラがメインルートとなり、千町尾根の
登山道は廃れていったのでした・・・。しかし現在、この「千町尾根」の
廃道化を惜しんで、旧朝日村の有志の方々で、登山道整備とペンキの
マーキングをされているのです~! そして未だに見つかっていない
石仏も探していらっしゃるのです~・・・。

僕達「カフェ・スプリングバンク」も、この千町尾根の完全踏破をして
みたいと思っているのです。前回は乗鞍岳・剣が峰から~「中洞権現」
までは歩いてみたのでした・・・。そして今回は、野麦峠から上がって
いく「中洞権現尾根」ルートと登って来てみました~!!


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「中洞権現尾根」のルートも、近年はなかなか乗鞍岳まで登る登山者の
人がいないので、かなり荒れていて廃道に近い状態らしいのです!・・・。
それでも、そんな状態でも登っている人はあるようです・・・。僕達でも
野麦峠側から乗鞍岳山頂へと踏破するのは、初めてです。迷わないか
ちょっと心配でしたが、このままではいつまで経っても踏破する事は
出来ないと思って、今回決心をして行ってきてみました・・・。

朝5:30に乗鞍高原を出発。奈川渡ダムから右折して奈川村を走り抜け、
野麦峠を上がっていきます。峠を越えてどんどん下り、アイミックス
キャンプ場から、登山スタートです~!!


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アイミックス・キャンプ場からスタートしてしばらくは、軽トラ用の
ような広い砂利の林道を歩いて進んでいきます。15分程進んで行くと
登山届を出すポストと「阿多野林道」の看板が出てきました~。ここで
僕達も登山届を書いてポストに入れてから、左の橋を渡ってスタート
していきました~。


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橋の先にはゲートがあり、閉まっていました。ここから先は、たぶん
林業の関係者さん以外は立ち入り禁止になっているみたいです・・・。


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ゲートから先も、ず~っと広い砂利の林道が続きます・・・。朝の空気が
冷たくてとっても気持ち良かったです~。

途中、2回程林道に分かれ道がありました。右と左どちらも同じような
広い林道になっているので、どちらへ行けば良いのか?僕達でも全然
分かりませんでした・・・。僕達はGPSも何も電子機器は持っていないの
です。でも、現在地を把握し地図を読図して、僕達は自分達自身の能力
と経験を信じ、登山道への正しい道を選んで進んで行ったのでした~。


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アイミックス・キャンプ場をスタートして、約1時間ちょっとで登山口
に到着しました~!! 分岐を間違えてなくて良かったです。この先
は林道に大きな石を横に並べてあり、進むことが出来なくなってます。
登山道は、青い看板のトコロから細い道なき道のようなトコロを登って
いくのです~。いよいよ!いにしぇの中洞権現への登山道がスタート
です~~。


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登山道に入って、いきなり九十九折の超急登がジグザグと続きます。
でも、こんな事で驚いていてはいにしぇの古い登山道は辿れません!
ガシガシと登っていきます。 周りはクマ笹のヤブに覆われていて
足元の登山道が時々分からなくなってしまう程です・・・。それでも、
登山地図のトラバースと書いてある部分までは、ちゃんと登山道が
まだ分かるようになっていました・・・。


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が、しかし!!・・・・、
トラバースを過ぎて、「座頭の平」という平坦な尾根に上がっていくと、
そこからの笹薮ヤブが、ものすごかったです!!・・・。約2m以上もの
笹薮ヤブがジャングルのようになっていて、前も全く見えなくて足元
の登山道すらも全く見えない状態でした!! それでも僕達は何とか
して進んで行かなければなりません!・・・。この笹藪のジャングルを
チカラ任せにかき分けて、ガサガサ~と進んで行ったのでした~・・・。

ちょうど、標高2000mぐらいと2200mぐらいの場所が、特に藪が
濃くてヒドかったですぅ・・・。足元の登山道は全く見えない状態で、
しかも足元の登山道がU字になっていて水が流れていて、ぬかるんで
いる状態で、足を一歩前へ進めたらジャボッ!と水や泥の中に入って
しまったりしました・・・。笹が藪ヤブ過ぎて登山道が分からない状態、
足元が泥ドロ状態!、のダブルパンチでかなり苦しみました~・・・。
約1時間半ぐらいは笹薮ヤブと悪戦苦闘したと思います・・・。

それでも、足元の登山道は見えなくても、約2~3mぐらいの木には
赤いペンキとピンクテープが巻いてあったりと、目印はつけられて
いるので、それを辿って進んでいく事ができました。今回は本当に
ヤバかったですぅ~・・・。


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標高2300m程まで来ると、ようやく笹藪ヤブ地獄は越えられたみたい
です・・・。笹薮漕ぎが苦手な僕達は、非常に苦しみました~・・・。

その後は少しだけシラビソ林の中を通って行くセクションがありました。
やっと普通に歩けるようになって、ちょっと安堵したのでした~・・・。


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森林限界手前のトコロは、最後は細い尾根になっていきました。ここまで
来てやっと!青空が見えてきました~。いやぁ、今回はここまで本当に
長かったですね・・・。ヤブ漕ぎのストレスがMAXだったのでした。

それでも、この登山道は、笹薮が刈り払われていれば、とても良いルート
だと思いました。だんだんと広がってくる景色、ヴァリエーションに富ん
でいるルート、植生などは面白かったです。


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そして、いきなりこの岩場に出たトコロで、一気に森林限界となり、
景色が一転、一気に眺望が開けました~!!

この岩場のほんの少し手前まではシラビソの林になっていたのに、
本当に不思議なぐらいここから上は線を引いたように背の高い木が
1本も生えていなくて、森林限界になっていました。植生というのは
本当に面白いモノです・・・。


乗鞍岳、中洞権現尾根、登山。(その①)_a0353718_22024570.jpg
バックには御嶽山が、ドオォ~~ン!!!
素晴らしい眺めだったのでした~~。ちょっと感動的でした。
あぁ~、、、抜けて来られて良かった・・・・。

その②へ、続くっ!!




by springbk2 | 2024-10-16 07:02 | アウトドア | Comments(0)