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霞沢岳バックカントリースキー!!(登攀編)

今シーズンの僕達チーム・スプリングバンクのバックカントリースキーは、
メンバーとの休みがなかなか合わなかったり、天気のタイミングが悪くて
僕達の行こうと思っていた日がほぼ雪が降る天気だったりして、全滅!・・・。
アルパイン的なBCスキーは、ここまで本当にどこへも登って滑りに行けて
いないのでした・・・。

そうこうしているウチに、もう3月・・・。今シーズンも、もう早くも終盤と
なってきているのです!!・・・。

今シーズン、チーム・スプリングバンクでは滑りに行けないのか?!・・・。
今シーズンの僕のバックカントリースキーは不発のまま終わってしまうのか?!
いや!、ず~っとモヤモヤしたまま、このままでは今シーズンは終われない!!

というコトで、今週の晴れた某日に、今までチーム・スプリングバンクとしては
禁断にしてきた事を僕は破って、僕一人の「単独」でイッてみたのでした~・・・。

霞沢岳バックカントリースキー!!(登攀編)_a0353718_15092660.jpg
今回僕が単独で登って滑りに行った山は、「霞沢岳」です!!「霞沢岳」は、
上高地へと向かうと右側にあり全然見えない不遇の山なのですが、穂高
の山々の真ん前に聳えていて、とても素晴らしい眺望のある山なのです。
そして、通常の徳本峠からの登山道だと通常は1泊2日で登る、ちょっと
遠い山なのです・・・。でも!、冬期は雪に埋まって登れる「西尾根」という
ヴァリエーションルートがあり、屈強な人だと日帰りでも登っているの
です!・・・。

僕は、焼岳バックカントリースキーの時に対岸に見えていた美しい程の
「霞沢岳」のシルエットを見た時から、僕のバックカントリー人生の中で
絶対!この写真のド真ん中を貫いて伸びている「西尾根」を登っていって
霞沢岳の山頂から滑ってやろう!と思っていたのです!・・・。が、しかし、
これまで数年はず~っと積雪の少ないシーズンが続いていて、なかなか
滑りに行く気にはならなかったのでした・・・。でも!、今シーズンは雪が
たくさん積もってくれてチャンスだったので、密かに狙っていたのです!
なので、今回はこのチャンスに「霞沢岳」へと向かってみたのでした~~。


霞沢岳バックカントリースキー!!(登攀編)_a0353718_15092988.jpg
朝5:00ちょっと前に、上高地への入口である釜トンネルをスタートして
いきました。いつもの釜トンネルのパターンですが、スキーもブーツも
全てバックパックに付けてのハイクでのスタートですぅ・・・。久しぶりの
この重さ!!肩にズッシリと感じますね・・・。そして、延々と暗闇の中を
続いて行く釜トンネル!・・・。スタートから汗をかいてしまいました~~。


霞沢岳バックカントリースキー!!(登攀編)_a0353718_15093236.jpg
釜トンネルを抜けて→産屋沢トンネルも抜けた先から、霞沢岳・西尾根に
取り付いていきます・・・。今回は、最初の出だしからいきなりの急登!!
なので、スキーシールでの登攀はありません。全行程でスキーを担いでの
シートラで、アイゼンにピッケル・・・。細くて急な雪の尾根をガシガシと
登っていきました~・・・。

ルートは、ピンクテープが巻いてあるので、それを辿って登っていきます。
でも、今回僕が行った時は、他の人のトレースもしっかりとついてました。
これは、今シーズンは雪が多いからなのか、たぶん比較的多くの登山者の
人達がこの西尾根を登っているようですね・・・。


霞沢岳バックカントリースキー!!(登攀編)_a0353718_15093500.jpg
シラビソ林の急な登りの細い尾根は、もぅ延々と続きます・・・。硬くて
締まった雪の超急斜面を、ガシガシとアイゼンとピッケルを利かせて
登って行くのですが、途中からもう意識が無い状態で登っていた!と
いうぐらいに延々と続きます!・・・。途中には、こんな感じの岩の脇を
通り抜けていくセクションもあり、そこは注意が必要ですね・・・。急な
雪の登りなので、息がゼィゼィと上がり、シンドかったですぅ~。


霞沢岳バックカントリースキー!!(登攀編)_a0353718_15093989.jpg
それでも!、少し上がってくると、まず最初に!我らが「乗鞍岳」が、
ドオォォ~~ン!!
メッチャ美しく見えてきましたよ~!!一番右側の台形なのが「四ツ岳」、
ちょっと左の尖ったのが「剣が峰」、一番左の丸いのが「高天原」ですね~。
分かりやすいです。 朝靄で青空じゃないのが残念でした。


霞沢岳バックカントリースキー!!(登攀編)_a0353718_15094296.jpg
そして、また細い尾根をガシガシと登って行くと、バックに「焼岳」も
見えてきました~!! 焼岳は目の前に聳えているので、一際大きく
見えて大迫力でした!!


霞沢岳バックカントリースキー!!(登攀編)_a0353718_15095719.jpg
そして稜線手前まで来ると、やっとクリアに穂高連峰が見えました!!
左が、上高地から見えている穂高連峰で、左が今回のターゲットである
「霞沢岳」ですね!! たぶん山頂はもう少し右ですね・・・。コチラは少し
青空が出てきました。


霞沢岳バックカントリースキー!!(登攀編)_a0353718_15094512.jpg
そして!、細い尾根はさらに細くなり、右側は雪庇になってきて、その
向こうはスッパリと奈落の底まで切れ堕ちていました!・・・。僕も落ちて
死にたくはないので、トレースの左側ぐらいを守って登って行きました。
この辺りからはすこぶるアルパイン的な登攀になってきましたね!!・・・。


霞沢岳バックカントリースキー!!(登攀編)_a0353718_15094823.jpg
そして、山頂手前には岩峰セクションがありました~。今回のこの霞沢岳
西尾根のヴァリエーションルートでは、難所というか難しいセクションは
この1ヵ所だけでした。

僕個人的にですが、他は難しいトコロはあまり無かったという印象でした。
でも冬山のヴァリエーションルートであり、超急登な細い尾根をず~っと
辿るので、アイゼン&ピッケルの技術と、冬山の経験、1日=10時間以上
動ける体力が必要だと思います!・・・。


霞沢岳バックカントリースキー!!(登攀編)_a0353718_15095458.jpg
岩場セクションを上から見た画像です。ここもアイゼン&ピッケルを
駆使して慎重に登りました・・・。こういう場所で1つでもミスしたら→
即滑落なのです。

写真の真ん中に見えるのは、残置してあった「お助けロープ」です・・・。
でも僕はちょっと怖かったので、なるべく使いませんでした。


霞沢岳バックカントリースキー!!(登攀編)_a0353718_15100072.jpg
岩場セクションを越えるともう平坦になり、最後のビクトリーロード
です~!! ここをゆっくりと歩いて登って行くと、この画像の峰の
もう1つ先に「霞沢岳」の山頂があるのです~!!

が、しかし!・・・、これまでも結構強風だったのですが、さらに爆風に
なってきて、時々もぅ立っていられない程の爆風になってきていたの
です!!・・・。でも、ココまで来て敗退はありません!、最後の最後は
一歩ずつ確実にアイゼンを利かせて、ゆっくりと山頂へ向かって行った
のでした~~。


霞沢岳バックカントリースキー!!(登攀編)_a0353718_15100238.jpg
霞沢岳、登頂っ!!!・・・
今回もヤリました~!!


スキー滑走編へと、続くっ!!
(写真を撮影するのさえもタイヘンなぐらいの爆風でした・・・。)



by springbk2 | 2025-03-16 07:01 | アウトドア | Comments(0)